(English follows after Japanese.)
Gallery Pictor の2022年のプログラムは、「中心はどこにでもあり、多数ある」をメインテーマに、8名の作家がリレー形式の展示を展開します。統一されたメッセージを発するのではなく、作家はこのテーマをそれぞれの感性で読み解き、多様な主体が存在する世界観を提示します。
プレ・エキシビションとして全作家のグループ展を開催した後、各作家のソロ・エキシビションを順次行います。各展示の詳細は、随時お知らせしてまいります。
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Main Theme
中心はどこにでもあり、多数ある
この世界は、すべての主体が、すべての場所で、互いに依存し合って成り立っている
はるか昔に龍樹が唱え、現代の物理学で解明しつつある世界観では、
たった一つの司令塔のような制御の中心はなく、
すべてのものが中心となり得ます。
中心はいつでも逆転し得るし、中心が多数存在することもあり得るはずです。
ヒトも、ヒト以外の生物も、あるいは非生物も、
地上のすべてのものが主体にも客体にもなり得て、
互いに関係し合うことで現実をつくっていけるというビジョンは
堅牢で揺るぎないと信じていた中心を失いはじめた世界における希望なのです。
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展覧会|Exhibitions
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プレ・エキシビション
Arts & Library Show
《中心はどこにでもあり、
多数ある》
会期|2022年3月12日〜4月24日全8名の参加作家によるグループ展です。Arts & Library Show の名の通り、8名の作家の作品に加えて、彼らが選出した書籍や音楽も会場内に設置します。
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ソロ・エキシビション
武田 哲
《New Landscape》
Tetsu Takeda
-New Landscape-
会期|2022年5月14日〜6月3日何も「思い」を挟まず、「今」を集積させることで見えてきた新しい時代の風景。武田哲の捉えた新たな地平を展開します。
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ソロ・エキシビション
畑山 太志
《客観の方法》
Taishi Hatayama
-The Way to be Objective-
会期|2022年6月18日〜7月15日畑山太志が主観と客観の位置付けを問い直し、新たに挑む「ありのまま」の世界です。
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ソロ・エキシビション
石川 直也
《自立しない人》
Naoya Ishikawa
-Person Not Independent-
会期|2022年8月20日〜9月10日石の彫刻に関する様々な固定概念やタブーを破ることで進化する石川の作品群を《自立しない人》を中心に展示します。
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ソロ・エキシビション
TETTA
《exitus》
Satoko Sugimoto
-exitus-
会期|2022年9月18日〜10月8日英語 "exit"の語源であリ、体という「うつわ」から外に出て客観視するという意味も持つラテン語の "exitus"をテーマに、自分の中心=軸を探る作品を展開します。
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ソロ・エキシビション
小野 久留美
《Maw of the Earth》
Kurumi Ono
-Maw of the Earth-
会期|2022年10月15日〜11月3日Maw of the Earth – “大地の口” と題した本展では、大地に育まれ、時にはのみ込まれる様々な生物・無機物たちの関係性を映し出します。
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ソロ・エキシビション
浅野井 春奈
《そこにいる、ねじ。》
Haruna Asanoi
Solo Exhibition
会期|2022年11月9日〜11月27日波で削られた巻貝の貝殻を使った「ネジ」シリーズ。可愛くて可笑しくて、ちょっと怖い。独特の世界観を持つ作品群です。
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ソロ・エキシビション
ユキ・ホワイト
《Keep on Walking》
Yuki White
Solo Exhibition
会期|2022年12月7日〜12月25日パンデミックや国際的な紛争など混迷を極める社会で、人間の持つ可能性や力を信じ、「前を向いて歩み続ける人」を称える新作シリーズを発表します。
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ソロ・エキシビション
星野 美津子
《風と松》
Mitsuko Hoshino
Solo Exhibition
会期|2023年1月7日〜1月29日自宅の庭にある二本の松の木と風にインスピレーションを受けて、揺れ動くダンスのようなコミュニケーションの形跡の表出を試みます。
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ファイナル・エキシビション
《中心はどこにでもあり、
多数ある》
Final Group Exhibition
Centers are Everywhere,
and Numerous
会期|2023年1月7日〜1月29日詳細は後日公開します。
イベント|Events
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アーティスト・ギャラリーが選んだ書籍で、読書会を開催します。
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4月16日(土) 13:30〜15:00 開催のオンライントークイベントです。
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6月28日(火) 19:30〜21:30 開催のオンライントークイベントです。Youtubeで動画を公開しています。
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8月11日(木・祝) 13:30〜16:30 開催のワークショップです。彫刻家・石川直也がレクチャーします。
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TETTAソロ・エキシビション《exitus》開催初日9月18日(日)にアーティストトークを行います。
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10月25日(火) 19:30〜21:00 開催のオンライントークイベントです。Youtubeで動画を公開しています。
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11月20日(日) 15:30〜17:00 開催のワークショップです。木彫作家・浅野井春奈がレクチャーします。
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1月9日(月祝) 開催のワークショップです。1月7日〜1月29日個展開催中の星野美津子がレクチャーします。
ライブラリ|Library
Gallery Pictor’s program for 2022 will be based on the main theme, Centers are Everywhere and Numerous, and it will feature eight artists.
This program will not send out a unified message, but rather each artist will interpret this theme with their-own sensibility and present a worldview in which a variety of subjects exist.
The opening group exhibition of all the artists will be held from Saturday, March 12th to Sunday, April 24th, followed by a solo exhibition by each artist. Details of each exhibition will be announced as they become available.
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Main Theme
Centers are Everywhere, and Numerous
This world is made up of subjects that all dependent on each other.
In the worldview espoused by Nagarjuna so long ago, and which modern physics is beginning to unravel, there is no single commanding center of control; everything can be a center, in fact, there should be multitude centers, and any one center can be reversed at any time.
The vision that everything on earth, human, non-human, and non-living, can be both subject and object, and that we can create reality by relating to each other, is in fact a hope in a world that has begun to lose the center that we believed to be solid and unchangeable.